「今日は職人さんが一人だけ」工事の人数に不安を感じたお客様に伝えたいこと

著者: 山内 竜太 (株式会社外壁塗装くらべる 代表取締役) | 公開: 2026年10月12日
外壁塗装の工事が始まると、毎朝なんとなく窓の外を見てしまう、というお客様は少なくありません。昨日は四人いたのに今日は一人、今日は誰も来ていない。そんな日に感じるモヤモヤについて、現場を長く見てきた立場からお伝えしたいと思います。

①「手を抜かれているのでは」というお電話

前職にいた頃、埼玉県のあるお客様からお電話をいただいたことがあります。60代の女性で、声が少し震えていました。「最初の日はたくさん来ていたのに、今日は若い職人さんが一人だけなんです。うちの工事、後回しにされているんでしょうか」と。

すぐに施工店へ確認しました。その日はケレン(鉄部のサビ落とし)と、雨樋まわりの細かい下処理の日だったんですね。一人で黙々と進めるほうが効率のいい作業で、むしろ丁寧にやっている日でした。お伝えすると「なんだ、そうだったんですか」とほっとされて。電話を切ったあと、このお客様は数日間ずっと一人で心配を抱えていたんだな、と考えてしまいました。

工事の中身がよく分からないと、目に見える「人の数」で判断するしかないんです。それは当然のことだと思います。

②人数が日によって変わるのは、工程が違うから

外壁塗装は、毎日同じ作業をしているわけではありません。

足場を組む日は足場の専門の方が数人で来て、半日ほどで帰っていきます。高圧洗浄の日は一人か二人。そのあと壁を乾かすために、丸一日誰も来ない日があることも珍しくないんですよね。養生やコーキングは少人数でじっくり進めることが多く、下塗り・中塗り・上塗りと面積の大きい作業になって、ようやく人数が増えてきます。

塗料には「次を塗るまでにこれだけ空けてください」という乾燥時間があります。誰も来ない日は、壁が乾くのを待っている日の場合があるのです。現場に人がいないことが、そのまま手抜きを意味するとは限りません。

③それでも、確認したほうがいい時はあります

一方で、心配が当たっていたケースも見てきました。

別のお客様のお宅では、晴れた日が何日も続いているのに職人さんの姿がほとんどなく、来ても午後の二、三時間だけ。理由を伺うと、その業者さんが他の現場を同時にいくつも抱えていて、手が回っていなかったんです。結果として工期は予定よりかなり延び、お客様は洗濯物も窓もずっと我慢することになりました。

天気がいいのに説明のないまま来ない日が続く、毎日の作業時間が極端に短い、工期の終わりが近いのに足場の上の様子がほとんど変わっていない。こうした時は、遠慮せず声をかけていいと思います。

④聞き方ひとつで、不安はずいぶん軽くなる

「ちゃんとやってますか」と聞くのは、なかなか勇気がいりますよね。職人さんを疑っているようで気が引ける、というお気持ちもよく分かります。

そんな時は「明日はどんな作業の日ですか」と聞いてみてください。責める言い方ではないので聞きやすいですし、きちんとした業者さんなら、その場で答えてくれます。今日は乾かす日です、明日から中塗りなので人が増えます、と分かるだけで、窓の外を見る気持ちがずいぶん変わるんです。

あわせて、現場の責任者が誰なのか、その方の連絡先を最初に聞いておくと安心です。職人さんに聞きづらいことも、責任者になら言いやすいものですから。弊社でご紹介している加盟店さんにも、こうした声かけにはきちんと答えてほしいとお願いしています。

業界のリアル・まとめ

工事中に職人さんの人数が変わったり誰も来ない日があったりするのは、多くの場合、工程や乾燥待ちによるものです。それでも説明のないまま止まっているように見える時は、「明日は何の作業ですか」と気軽に聞いてみてください。一人で不安を抱え込まないことが、納得のいく工事につながると私は思っています。

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