相見積もりの見積額があまりに似ていて戸惑ったお客様に伝えたいこと

著者: 山内 竜太 (株式会社外壁塗装くらべる 代表取締役) | 公開: 2026年9月1日
相見積もりを取ったのに、業者ごとの金額がほとんど同じで拍子抜けした、というお話を伺うことがあります。本来は比較のために取ったはずなのに、逆に不安になってしまうんですよね。今日はそんな時にどう受け止めればいいか、私の経験も交えてお伝えしたいと思います。

比較のために取った相見積もりで、拍子抜けしたお客様

九州にお住まいのお客様から、以前こんなお電話をいただいたことがあります。3社に見積もりをお願いして、坪数も塗料のグレードもほぼ同じ条件で揃えてもらったのに、金額の差が数千円しかなかったというんですね。「比較するために何日もかけたのに、これじゃ選ぶ意味がないじゃないですか」と、少し疲れたような声でおっしゃっていました。

私も前職で似たような相談を受けたことが何度もあります。相見積もりは本来、金額と中身を見比べて納得して選ぶための手段です。それなのに横並びの数字を見せられると、逆に「何か裏があるのでは」と勘繰りたくなる気持ち、よく分かります。

金額が近くなるのは、示し合わせだけが理由ではない

結論を急ぐ前に、少し整理させてください。外壁塗装の価格は、塗料メーカーが公開している標準的な単価表や、足場の掛け目、地域ごとの人件費相場をベースに組み立てられることが多いんです。同じ地域で同じ塗料を使えば、まじめに積算するほど金額は近づいていきます。だから金額が揃うこと自体は、業者が誠実に見積もりを作った結果ということも十分にあり得ます。

一方で、この業界に長くいると、一部の業者同士が同じ現場の情報を共有しているらしい、という話を耳にしたこともあります。だからこそ、金額の近さだけで業者の姿勢を判断するのは難しいなと感じています。

「揃っているから安心」ではなく、中身を照らし合わせてほしい

東北のあるお客様は、3社の金額がほぼ同じだったことに違和感を持ち、見積書の内訳を一枚ずつ並べて確認したそうです。すると、塗料の使用缶数や下地処理の工程数に差があることに気づかれました。金額は近くても、中身はまったく別物だったんですね。

数字が揃っているかどうかより、缶数・工程・足場の掛け目・保証年数といった中身が、条件通りに書かれているかを見ていただきたいと思っています。ここを飛ばして金額だけで判断すると、後になって「聞いていた仕様と違う」というトラブルにつながりかねません。

公平な比較のために、私たちが心がけていること

弊社では、加盟店同士が同じ現場の見積もり内容を共有することがないよう、現地調査や提案はそれぞれ独立して進めてもらう形をとっています。紹介する数も最大4社までに絞っているのは、比較のしやすさと同時に、業者同士のやり取りが起きにくい規模を意識してのことでもあります。

忘れられないのですが、あるお客様が「くらべるさんを通したら、初めて業者ごとの違いがちゃんと見えました」と話してくださったことがあります。金額の横並びに惑わされず、中身で選べたという言葉が、今でも印象に残っています。

業界のリアル・まとめ

相見積もりの金額が近いこと自体は、悪いことでも珍しいことでもありません。ただその数字の裏にある内訳まで見比べて、初めて本当の比較になるのだと思います。これからも、施主の方が安心して中身を見比べられる仕組みづくりに向き合っていきたいと考えています。

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