実家の名義変更を後回しにしたまま外壁塗装を契約したお客様に伝えたいこと

著者: 山内 竜太 (株式会社外壁塗装くらべる 代表取締役) | 公開: 2026年8月22日
実家の外壁塗装を検討される方の中には、名義がまだ亡くなったご両親のままだったり、兄弟姉妹の共有名義になっていたりするケースが少なくありません。誰が契約者になるのか、その一点を曖昧にしたまま話を進めてしまい、あとから戸惑ったお客様を私は何人も見てきました。今日はその「名義」と外壁塗装契約の関係について、お伝えしたいと思います。

①「誰の家か」を曖昧にしたまま見積もりが進んでいく

実家の外壁塗装というのは、たいてい子ども世代の誰かが窓口になって話を進めます。連絡をするのも、業者と会って見積もりを見るのも子どもで、契約書にサインをするのも同じ人。それ自体は自然な流れなんですよね。ただ、その家の名義が誰になっているのか、契約を進めている本人が把握していないまま話が進んでしまうことがあります。

業者側も、目の前で話をしている人が施主だと思って見積もりを組みます。悪気があるわけではなく、そこまで踏み込んで確認する習慣自体が業界に薄いというのが実情です。名義と契約者が違っていても、工事自体は普通に進んでしまうので、問題が表に出るのはたいてい後になってからなんです。

②長野県のお客様から伺ったお話

前職時代、長野県のお客様からいただいたご相談を今でも覚えています。お父様が亡くなられた後、実家は登記簿上まだお父様の名義のままで、ご長男が代表して外壁塗装の契約を進めていました。工事は無事に終わったのですが、その後ご実家を売却しようとした際に、名義の問題が表面化したそうです。

ご兄弟のお一人が「自分は聞いていない」とおっしゃって、話がこじれてしまったと伺いました。工事の内容や金額に不満があったわけではなく、契約という行為そのものを、家の権利を持つ全員が把握していなかったことが原因でした。お電話口で「まさかこんなところで揉めるとは思わなかった」とおっしゃっていた声が、今でも耳に残っています。

③相続登記の義務化と外壁塗装契約の関係

相続登記の義務化が始まって以降、名義の話は以前より意識される機会が増えたように感じます。ただ、義務化の対象になるのは登記の話であって、外壁塗装の契約者を誰にするかという話は、また別の問題として残ります。登記が済んでいても、共有名義であれば、工事の意思決定を一人で進めてよいのかという点は変わらないからです。

私が見てきた範囲では、共有名義のご実家であっても、実際に契約書へ名前を書くのは代表者お一人というケースがほとんどです。それ自体を否定するつもりはありません。ただ、契約前にご兄弟や他の権利者へひと声かけておくかどうかで、後々の気まずさはずいぶん変わってくるように思います。

④契約前に確認しておきたいこと

実家の外壁塗装を進める際は、まず登記簿上の名義が誰になっているかを確認しておくことをお勧めしています。法務局で取得できる登記事項証明書を見れば、すぐに分かります。共有名義であれば、他の権利者に事前に話を通しておくと安心です。

契約書に書く名前についても、代表者一人の名前にするのか、権利者全員の連名にするのか、業者と相談しておくとよいと思います。費用を誰がどう負担するかという話し合いも、工事前に済ませておいたほうが、後からの気まずさを避けられます。些細なことのようで、家族間の関係を長く左右してしまう部分だと私は感じています。

業界のリアル・まとめ

実家の外壁塗装は、契約という行為の裏に「誰が家の権利を持っているか」という問題が隠れていることがあります。名義の確認とご家族への一声を、工事の前にぜひ済ませておいていただきたいと思います。

無料で4社の見積もりを比較

弊社は、エリア内の優良業者を最大4社まで無料でご紹介いたします。
営業電話は一切ございません。お見積もりだけ取って、ご判断いただけます。

無料見積もり比較に進む