外壁塗装の見積書には、たいてい「工期:約2週間」というような目安が書いてあります。ただ、これは基本的に、雨が降らず作業が順調に進んだ場合の日数なんですよね。下塗り・中塗り・上塗りのそれぞれで乾燥の時間を挟みますし、雨の日は足場の上での作業自体ができません。
そこにゴールデンウィークやお盆、年末年始のような大型連休が重なると、職人さんもお休みを取りますから、工期はその分だけ後ろにずれていきます。これ自体は無理に連休中も作業を進めようとするよりずっと健全なことだと思うのですが、契約の時点でその説明があるかないかで、お客様の受け止め方は大きく変わってくるんです。忙しい時期の業者ほど、こうした説明を省いてしまいがちだという話も聞きます。
長野県にお住まいのお客様から、以前こんなご相談を受けたことがあります。ゴールデンウィークの直前に足場が組まれ、下塗りまで終わったところで連休に入ったそうなんです。連休が明けても数日ほど現場に人が来ず、「このまま忘れられているんじゃないか」と心配になって、業者に何度も電話をかけたと話してくれました。留守番電話にメッセージを残しても折り返しがなかった数日は、特に不安が大きかったそうです。
実際には職人さんの休み明けのスケジュール調整で数日ずれ込んでいただけで、工事に問題があったわけではありませんでした。ただ、事前に「連休中は現場が止まります」というひと言があれば、あそこまで不安にならずに済んだはずなんですよね。前職で電話を受ける立場にいた頃、連休明けに似たようなお問い合わせをよくいただいていたのを、今でも覚えています。組まれたままの足場を見ながら過ごす数日間は、想像している以上に落ち着かないものです。
連休を挟む工事でもうひとつ気をつけたいのが、足場が長く組まれたままになることです。防犯の面でも、足場があると外から二階の窓に近づきやすくなってしまいますし、洗濯物を干すタイミングや窓を開けられる時間も限られてきます。連休中にご家族で旅行に出かける予定があるお客様には、その間も足場と養生シートがそのままになる、ということを先にお伝えするようにしています。
下塗りをした状態のまま長く時間が空くと、想定より乾燥が進みすぎたり、逆に湿気を吸ってしまったりして、次の工程に影響が出ることもあります。多くの現場はきちんと管理されているものですが、「連休明けに現場の状態を確認してから次の工程に入ります」と説明してくれる業者かどうかは、見ておいて損はないと思っています。近所の目もあって、足場だけが長く残っていると気まずいというお声も伺います。
契約前の打ち合わせで、見積もりの工期の中に休みが含まれているかどうかを聞いてみてください。「この工期に、御社のお休みや連休は含まれていますか」というひと言で十分です。ここで曖昧な返事しか返ってこない業者よりも、「5月3日から5日はお休みをいただくので、その分を工期に上乗せしています」のように具体的に答えてくれる業者の方が、現場の管理もしっかりしている印象があります。
工事中に不安になったときは、我慢せずに連絡していいんです。こまめに様子を聞いてくれるお客様の方が、業者側もかえって気にかけて対応しやすいものだと、これまでの経験から感じています。連休を挟む時期だからこそ、着工前の会話をひとつ増やしておくくらいがちょうどいいのだと思います。