工事中の鍵預けに抵抗を感じたお客様に伝えたい信頼の作り方

著者: 山内 竜太 (株式会社外壁塗装くらべる 代表取締役) | 公開: 2026年9月3日
工事の日、業者さんに鍵を預けてもいいのだろうか。そう不安に思われる方は、実は少なくありません。前職で13,000件以上のお客様とやり取りをしてきた中でも、この「鍵」にまつわる話は何度となく耳にしてきました。今日は、外壁塗装の現場でなぜ鍵を預ける場面が出てくるのか、そして不安を少しでも減らすために知っておいてほしいことをお伝えしたいと思います。

①なぜ工事中に鍵を預ける場面が出てくるのか

外壁塗装は、家の外側だけの工事だと思われがちなんですよね。でも実際には、高圧洗浄で使う水道や、電動工具のための電源を借りることがありますし、裏庭やベランダ側に足場を組む際、一度玄関を通らせてもらう必要が出てくることもあります。日中お仕事で不在にされるご家庭だと、そのたびに立ち会うのは難しいものです。

だからこそ、鍵を預ける、あるいは合鍵を一時的に貸すという選択肢が出てくるわけです。ただ、これは本来「どうしても必要な時だけ」お願いすることであって、当たり前のように求めていい話ではないと私は思っています。

②長野県のお客様から伺った話

忘れられないお話があるんです。長野県にお住まいの、一人暮らしの女性のお客様からいただいたご相談でした。以前、別の訪問業者を家に上げた際に嫌な思いをされたことがあり、それ以来、工事で家を空けること自体に強い不安を感じるようになったとおっしゃっていました。

「鍵を預けるなんて、とても怖くてできません」。電話越しにそう話される声が、今でも記憶に残っています。工事を頼みたい気持ちはあるのに、その一点でずっと踏み出せずにいたんですよね。

結局そのお客様は、鍵を預けずに済む方法がないか正直に業者へ相談し、留守中は必要な作業だけを庭側で完結してもらい、屋内を通る作業がある日だけ半日休みを取って立ち会う、という形で工事を終えられました。相談してみたら案外、方法はあるものなんです。

③安心して任せられる業者が実践していること

業界に身を置いていると、良い業者ほど鍵の扱いに慎重だと感じます。現場には必ず複数人で入り、一人だけで屋内に立ち入らせない体制を取っている会社もありますし、作業員の身分証明書や作業着の名札を家族にも確認してもらえるようにしている会社もあります。

また、鍵を預かる場合でも、その日のうちに返却する、預かった記録を残す、といった対応を当たり前にしている業者もいます。最近では、暗証番号式のキーボックスを一時的に設置し、必要な時だけ番号を伝えるというやり方を取り入れているところもあるようです。こうした小さな積み重ねが、お客様の安心につながるのだと思います。

④契約前に、遠慮せず聞いてほしいこと

もし鍵を預けることに少しでも抵抗を感じるなら、契約前の打ち合わせで「鍵を預けなくても対応できますか」と率直に聞いてみてほしいんです。ここで嫌な顔をされたり、曖昧にはぐらかされたりするようなら、その業者との相性を見直すきっかけにしてもいいと私は思っています。

逆に、代替案をいくつか提示してくれたり、立ち会いのタイミングを一緒に考えてくれたりする業者であれば、それだけで信頼できる材料になります。工事そのものの技術も大切ですが、こうした日々のやり取りの丁寧さもまた、業者の質を映す鏡なんですよね。

業界のリアル・まとめ

鍵を預けることへの不安は、決して大げさな心配ではないと私は思っています。工事のために必要な範囲を業者としっかりすり合わせ、無理のない形を一緒に探ってくれる会社を選んでいただきたい。同じ不安を抱えるお客様が、一人でも安心して工事を任せられるように、これからも現場の声を伝え続けたいと思います。

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